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蔵見学時によくある質問 ~焼酎蔵「明るい農村」スタッフがお答えします~

明るい農村 蔵見学

よく聞かれる質問のご紹介

こんにちは(^^)/霧島町蒸留所の阿部です。

普段、お客様を蔵見学にお連れする際、よく質問をしていただくことがあります。日常生活でなかなか焼酎について深く考えることはないと思いますが、蔵見学に来られて焼酎の話を聞いていると、みなさん「なぜ?」と疑問に思うことがあるようです。そんなご質問の中で、よく聞かれるものを、いくつかご紹介させていただきます!

「なぜ焼酎はアルコール分25度が多いの?」

焼酎 つまみとお湯割り

全国的に販売されている焼酎で最もよく見かけるのは、アルコール分25度の焼酎だと思います。では、なぜ焼酎は25度に設定されているのでしょうか。

確かな正解はわからないものの、有力とされているのは旧酒税法によるもの。アルコールが25度までは一定の酒税が課せられるという法律があったため、どうせ同じ酒税がかかるなら、一番高い度数で設定した方が良いだろう、ということで25度の焼酎が多くなったようです。

「なぜ芋焼酎には黄金千貫がよく使われるの?」

芋焼酎に最もよく使われる芋は「黄金千貫(こがねせんがん)」という品種のさつまいもです。白芋と呼ばれる品種で、皮も果肉も白っぽい色となっています(蒸すことで果肉は黄色味の強い色合いになります)。

1966年に初めて品種登録されたこの芋は、でんぷんの含有量が非常に高く、焼酎造りをする上で理想的な特性を持ち合わせていたことで、広まっていきました。黄金千貫は、蒸してもホクホクとおいしい食味で、農家さんが「焼酎用」にも「でんぷん用」にも「青果用」にも販売しやすいさつま芋だったともいわれます。

また、黄金千貫を使った焼酎の味わいが、風味豊かでキレのある味わいに仕上がることも、今なお焼酎の原料として広く使われている理由と言えるのだと思います

さつまいも 黄金千貫 

「もろみ粕(かす)はどうなるの?」

蔵見学のご案内の中で、焼酎の造り方を説明しています。その中で「蒸留」について説明する際、米麹や蒸し芋を発酵させた「もろみ」を熱した際に出てくる蒸気。これを冷やして液体化することで焼酎の原酒が得られるとお伝えしています。要するにもろみからでる湯気(蒸気)が焼酎になっていくのですが、「それでは、残ったもろみの固形部分(もろみ粕)はどうなるの?」と聞かれることがあります。

蒸留をする際に、糖分が蒸発しないことから焼酎は「糖質ゼロ」であることは少なからず認知されていますが、他にもビタミンやミネラルといった栄養成分や食物繊維も蒸発しないため、残ったもろみ粕はとても栄養豊富なものと言えます。そんなもろみ粕は、私たちの蔵では最終的に豚の飼料として使っていただくため、最後まで無駄なく二次利用をしていきます。鹿児島の豚肉が美味しい理由も、焼酎のもろみ粕が一役買っているかもしれませんね。

4.「なぜ熟成するとまろやかになるの?」

芋焼酎「赤芋熟成古酒 明るい農村」瓶詰め作業

私どもでは、蒸留した焼酎は、基本的にはタンクやかめ壺などで約1年以上寝かせて熟成させた上で瓶詰、出荷していきます。熟成させることで、焼酎の口当たりがまろやかになり、飲みやすくなります。では、そもそも熟成とは?なぜ熟成するとまろやかになるのでしょうか?

「熟成」はまだまだ解明されていないことも多いようですが、時間経過とともに様々な化学変化が起きることで、味わいに変化をもたらしているようです。中でも「まろやかになる」ということは、水とアルコールの分子が関係しています。

最初はそれぞれの分子がバラバラに存在しており、そのままですとアルコールの刺激が強く、人によっては飲みづらく感じる状態です。しかし時間経過と共にそれぞれの分子が離れて細かくなります。するとアルコール分子の周りを水分子が囲い、アルコール分子が水分子で覆われている状態になります。そうするとアルコールの刺激が和らぎ、まろやかで飲みやすい状態となります。

鹿児島では、お客様をもてなす際、数日前からあらかじめ焼酎を水で割っておく「前割り」が昔から飲まれてきました。高性能な顕微鏡など用いずとも、この分子の動きを感覚で感じ取り、生み出された飲み方なのかもしれません。

最後に

いかがでしたか?わたしども芋焼酎「明るい農村」は、鹿児島空港から車で約30分。霧島神宮から車で5分ほどのところにあります。当蔵は、鹿児島伝統の昔ながらの「かめ壺」仕込みの芋焼酎ができるまでを、ご案内しておりますので、霧島にお越しの際は、ぜひ、お気軽に見学にいらしてくださいね。


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