芋焼酎のさつま芋~様々な品種~
こんにちは(^^)/霧島町蒸留所の阿部です。
「芋焼酎に使われるさつま芋って、普通のさつま芋と違うの?」
蔵の見学をしている際、時折こんな質問をいただくことがあります。
ここで言う「普通のさつま芋」とは、普段スーパーなどでも広く販売され、焼き芋として食べることが多い「紅芋」をイメージされていらっしゃるんだと思います。
糖度が比較的高く、焼き芋にすると、ねっとりとした食感になり、美味しいですね(*’▽’)
では、芋焼酎に主に使われるさつま芋は何かというと、一般的に、通称「白芋」と呼ばれる、
皮も中身も白っぽい色をしたさつま芋が多く使われています。
特に、代表的な品種が「黄金千貫(こがねせんがん)」と言い、現在、多くの芋焼酎が、
この黄金千貫を使って造られています。でんぷん質をとっても豊富に含んでおり、
焼酎にすると、芳醇な香りを持つことで知られています。
芋焼酎には、この他にも実に様々な芋が用いられており、
芋の品種によって、その香り、味わいは多様に変化していきます。
今回は、「白芋」に加え、「紅芋」「紫芋」「オレンジ芋」をご紹介します。
芋の風味を想像しながらご覧くださいね(*^-^*)
1.白芋
まずは、焼酎用芋の代表格「白芋」。
品種は「黄金千貫」「シロユタカ」「ジョイホワイト」などがあります。
いずれも、皮の色は、ややクリーム色っぽい白色で、中身も白い品種です。
普段、焼き芋として食べることが多い「紅芋」に比べると、甘さはやや控えめ。
その分、でんぷん質が非常に多く含まれているため、でんぷんを糖に変え、
その糖をアルコールへと変えていく焼酎造りにおいては、最適なお芋と言えるのです。
鹿児島では、さつま芋の収穫時期になると、黄金千貫が、天ぷらなどで食卓によく上ります。
ホクホクとした食感が美味しく、お醤油をすこしたらせば芋焼酎のアテにもぴったりです(^^♪
白芋で造った焼酎はこちら
「明るい農村」
2.紅芋
いわゆる、焼き芋として販売されているもののほとんどが「紅芋」であり、
みなさまに最も馴染みのある芋ではないでしょうか。
代表的な品種は「紅あずま」「紅さつま」「紅はるか」「シルクスイート」「鳴門金時」などです。
糖度が高く、焼き芋としてそのまま食べることが多いですが、焼酎にすることで、
特有の甘い香りを楽しむことができます。身近なさつま芋である分、
焼酎にした時の香りや味わいが最もイメージしやすい品種かな、と思います(*’▽’)
紅芋の一つ、紅はるかでつくった焼酎はこちら
明るい農村 11-year aged Beni haruka(紅はるか 11年熟成)
3.紫芋
紫芋は、皮もさることながら、中も鮮やかな紫色をした品種です。
お菓子の原料としても用いられることが多く、
以前はあっさりとした甘さ控えめな品種が多かったのですが、
今は、甘みの強いパープルスイートロードなども出てきています。
代表的な品種としては「アヤムラサキ」「種子島紫」「むらさきまさり」などがあります。
紫芋は、ブルーベリー等に含まれるアントシアニンを多く含んでおり、特有の華やかな香りが最大の特徴であり、魅力です!
焼酎にしても、その香りは十分に感じられ、ヨーグルトや赤ワインを思わせる濃醇な香りを放ちます。
紫芋で造った焼酎はこちら
「紫芋・農家の嫁」
紫芋を焼き芋にして仕込みました!
4.オレンジ芋
オレンジ芋とは、果肉がオレンジ色をしたさつま芋の総称で、代表的な品種は、
百姓百作シリーズでも仕込んだことがあります「安納芋」や「玉茜」、
また今シーズン、私たちも仕込みに初めて使用した「ハマコマチ」などがあります。
人参に豊富に含まれる栄養素「カロテン」を多く含んでおり、
焼酎にすると南国果実や紅茶などを想わせる、華やかで特徴的な香りが広がります。
オレンジ芋の玉茜でつくった芋焼酎はこちら、
「百姓百作・玉茜(タマアカネ)」
熱帯果実のようなアロマティックな香りが特徴です(^▽^)/
いかがでしたでしょうか。https://www.akarui-nouson.com/SHOP/C031.html
さつま芋の品種によって、出来上がる焼酎の個性は千差万別。
ぜひ、焼酎を飲む時は、さつま芋の品種にも注目してみてくださいね(*^_^*)
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